2014年2月10日月曜日

教義の検証・家庭ユートピアの思想と実践


何が夫婦愛を妨げるのか


1.教義ではどうなっていたのか

HS(幸福の科学)では当初は家庭ユートピアを非常に重視していました。
『仏陀再誕』では特にそれが強調されました。

「家庭をおろそかにして仏国土建設ということはありえないということを、肝に銘じなさい。」

「真理はいつも身近なところから始まる。まず、自らの住む場所を、自らの居る場所を、まず、自らの家庭をユートピアにせずして、全世界をユートピアにすることはできない。」

「すべてのユートピアの根本は、各人が自らの家庭を調和してゆくところにある。これなくしてのユートピアはない。これを言っておく。これがユートピアの、実に九割を占めることなのだ。」

私はこれは今でも真理だと思っています。それは真理であるからこそ、これに失敗し、最悪の離婚騒動を演じたOR(大川隆法)氏は、その時点で世界をユートピアにするという理想は潰えていたと思います。

2.何故心が通い合わないのか

問題は、何故そうなったのかです。そうなるにはそうなるだけの、理由があるのです。この点を知らないと、この教えの影響を受けた人々の家庭が、壊れ続ける可能性があります。
そこで私自身の反省と、カウンセリングを通しての学びから、一つの問題提起をさせていただきたいと思います。

ある男性は若い頃HSの教えに触れて以来、組織には属さず黙々と学び続けました。彼は、伴侶はあの世で約束して来た間柄であり、家庭ユートピアは最も大切だと教わったので、絶対に離婚はしてはならないと考えてきました。そのために妻からどれほど厳しいことを言われても、じっと耐えてきました。妻はHSに大反対だったのです。ところが、ORが離婚問題を引き起こしたことを知り、夫婦で口論になったときに、「君がそんなに言うのだったら、離婚してもいいんだよ」と始めて口にしました。奥さんはびっくりするとともに、夫がKKの教義の縛りから自由になったことを知り、妻も譲歩して穏やかな話し合いが出来ました。やがて夫は退会。そこから二人は本音で気持ちを語り合え、お互いの関係が大幅に改善されました。結局、HSをやめることで、家庭ユートピアへと一歩近づけたのです。

もう一人、夫がバリバリのHSの信者で、妻が付き合いで入っているだけで、さめた目で見ていたというケースがありました。このご夫妻は後に退会されました。この方はしみじみとこう言われました。
「信仰をしていたときは、夫婦でよく激しい言い争いになり、大喧嘩したことがあった。家内は、どうせあなたはやりたいようにやるんでしょ、といって最後には折れてくれましたが、激しい衝突は時々繰り返していました。ところが退会してからは、全く衝突がなくなり、心が通い合うようになったのです。これが不思議なんですよね。どうも、HSに入っている時は、こう考えるべきだという固定観念が強いので、伴侶はそれが嫌で、それを叩き壊したくなるようで、だから必要以上にきつい言葉をぶつけていたようです。要はその固定観念の壁をぶち壊したかったのだと思います。だから退会してその壁がなくなると、本当の意味で心が深く通い合うようになった気がします。」

私の事例です。私はHSに入局した当初から夫婦で会員でした。それは珍しかったので、神々も喜ばれていると聞かされていました。他の方からは、ユートピア家庭のモデルに見えていたかもしれません。私もそう思っていました。しかし、私が還俗して、妻が職員で残ったとき、同心円状の心が一つになった家庭だと思っていたものが、実は一つ屋根の下で、二人の修行者が住んでいただけだったと思いました。これが私の実感で、愕然としました。その後二つの中心をつなぐ渡り廊下が、急速に消えていきました。HS的価値観以外に、心のつながりが徐々に消えていき、HSの価値観を離れた部分では、心が理解しあえないし、お互いを受け入れあうことが出来なくなりました。これも固定観念の壁の中に二人がいたときは分からなかったことで、私がそこから出始めて始めて実感したことです。

3.夫婦愛を育むために

私の教室では、生徒さんがカウンセラーになり、私がクライエントになって、カウンセリングの訓練をしていただくことがあります。女性の生徒さんは立派な家庭調和を実現しつつある方々です。その時のカウンセリングで、私は自分が間違っていたのかを、色々気づかせていただきました。それ以前にも、この問題で別の方のカウンセリングを受けたことがあります。それらを通して私が学んだことを書かせて頂きます。

私は自分が仕事で使命を果たしていくべきで、伴侶はそれを支えてくださるものという観念が強くありました。これは両親の若い頃の姿から吸収した考えでもあると思います。そのために、夫婦の会話は必要最小限で、とにかく勉強や仕事に打ち込むべきだという、固定観念に支配されていました。

その結果、妻の話に向き合って、全力でその気持ちを受容し共感的に理解しようということをしてこなかったのです。これが同じ心の空間を共有できない最大の理由でした。カウンセリングで教えていることを、とにかく自分も日常の中で実践するようになって、この点は相当改善してきたように思います。

同心円を描くというのは、理想の共有だけでは不十分であり、心が共有され受容し理解する努力を不断に続けていく中で、同心円が育まれていくのだと思います。

女性の生徒の方からは、次のようなことを学びました。

    伴侶の「存在」を「受け容れ」て、「感謝」を伝えることが大切です。「存在」を受け入れ、認めることが重要です。

    女性には「妻としてのプライド」があります。そのプライドを満足させることが重要です。妻としてのプライドを満たすことが出来れば、妻の心の安定につながります。

    神仏のためではなくして妻を愛せますか? 生々しい愛情が必要です。泥臭い愛情を出していくことも大切です。

    正直な気持ちで、妻への愛を表現することが大切です。奥様が「愛されて嬉しいな」と思うと、家の波動がよくなります。

    「妻は自分を支えてくれる存在」という見方だけでは駄目です。「分かち合う存在」であることが大切です。夫のことが分からないと、妻は自分が不安になってきます。「納得できない不安」というのがあるのです。「分かち合う存在」であってこそ、愛ではないですか。分かち合っていないと、分からなくて不安になるのですよ

    神仏と自分という関係を、自分と妻に投影してはいけない。使命の為に、妻は夫につき従うだけの存在ではない。もっと楽な感じで、もっと自然に動けるほうが、かえって使命を成就できるのではないでしょうか。使命ということが窮屈なものであってはならない。使命でやっている夫はしんどい。

    生活を豊にしたいという気持ちが大切です。

    夫と心のキャッチボールできる喜び」は妻の喜びです。夫がどうしようかと悩んでいることの相談を受けて、妻もともに考える。そこに共有する喜びがあります。「同じテーマを分かち合いたいのよ」という欲求が妻にはあります。

4.抑圧のある教え

HSで学ぶと、家庭が壊れていくケースが多い理由は、教えを学んだら、その教えが固定観念となって、抑圧が強まるので、結局、本当の気持ちを通い合わせることが出来なくなるからです

〇〇と考えるべきだ。△△せねばならない。
これが固定観念です。
HSで学ぶと、こうすべきだという価値観を学ぶので、こう考えてはならない、こう思ってはならないという「抑圧」が生まれやすくなります。つまり教えに照らし、その価値観に照らして行ったり考えてはならないことを、自分の潜在意識に押し込めてしまうのです。

ところが心理学が教えるとおり、潜在意識に押し込められた抑圧に、やがて無意識に人は支配されていくようになります。抑圧を向き合って、それがあることを認めて、その思いを吐き出して、自分自身を抱きしめていないと、そうなるのです。

また、学んだ価値観は固定観念なので、その人の正直な気持ちを出すことを妨げるようになります。建前での会話となり、本音の気持ちが通い合わなくなります。「こんなことを思っていることを知られたら、尊敬されなくなるのではないか」「こういうことをしていることが知られたら、ばかにされるだろうな」と思って、教えに反する思いや行動が出ることを、伴侶にも隠すようになります。そうすると、家庭の中で「仮面」の生活が始まります。

また、固定観念があるので、伴侶に心が届かず、伴侶の心が見えない場合、そのを叩き壊して伴侶と心を通い合わせたいという衝動が、もう一方に生まれます。そうすると価値観との戦いになります。家庭ユートピアを説いた教えを学んでいるのに、家庭ユートピアが壊れていくのです。そのために「同じ価値観の人と結婚したい。この人とは別れたい。」と思うようになります。

しかし、分かれて同じ価値観をもった信者同士結婚しても、「仮面」を被った生活が始まるので、暖かい愛の交流が出来ないのです。こんなはずではなかったと思い、信者同士の結婚が破綻したりします。

こうなる理由は、教祖のOR氏自体が自分自身を抑圧しているから、それが教えにしみこんでしまうのです。それを学んだ人が、同じように抑圧していくのです

この連鎖が、家庭破壊の連鎖の根底にあるものだと思います。


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1 件のコメント:

  1. 「家庭ユートピア」の教えに惹かれて入会した人は少なくないと思います。しかし、この教えを説いた本人が妻を悪魔呼ばわりして公に批判し離婚協議中となれば、それはいかなる言い訳をしようとも信者への裏切り行為であると思います。本当に仏陀(覚者)であるならば「(妻の)息が臭かった。」などと衛星放送をかけて妻を貶めるのではなく、智慧と悟りの力で妻を納得させ善導できたはずだと思います。私には教えが泣いているように感じられます。(オーロラ姫)

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