2013年4月6日土曜日

自己愛性人格障害を考える(その8) 対応の仕方

自己愛性人格障害の人への対応について


 ここでは自己愛性パーソナリティー障害を持つ人への対応の仕方を紹介します。(引用は岡田尊司著『パーソナリティー障害がわかる本』(法研))

 
賞賛の鏡
 

 自己愛性パーソナリティ―障害の人は、常に自分を称賛して自尊心を高めてくれる人を、生きる原動力として必要としています。このような人を「賞賛の鏡」と言います。このタイプの人は絶えずそばで賞賛し、励ましてくれる存在があって初めて、成功の階梯も上っていくことができるのです。

 健全な自己愛性のパーソナリティ―を持つ人というのは、幼い時から母親が「賞賛の鏡」の役目をしてくれることが多いのです。母親からの賞賛のエネルギーを常にもらって育った人は、健全な自己愛性パーソナリティーが育ちます。

 ところが、母親の要求水準が高く自分が努力しても賞賛されなかったとか、母親が自分に冷淡でほとんど褒められてこなかったという人は「自己愛」が傷ついて、自己愛性パーソナリティー障害になりやすいのです。
非常に愛してくれた親が途中で死んでしまったという場合も、障害になることがあります。

 そうすると、賞賛されたい、褒められたいという欲求が、非常に強く心に残ってしまい、そこが満たされないと生きる元気が出てこなくなります。ですから、このタイプの人は自分を賞賛いてくれる人を必要とします。

自己愛性パーソナリティー障害の人への接し方のこつはこうです。

個人的な意見や主張は控えめにして、本人がいかにすばらしいかを讃えることです。馬鹿らしいと思うかもしれませんが、自己愛性パーソナリティー障害の人は、賞賛や自己顕示への欲求という点では幼い子供の段階に留まっています。そこを積極的に満たしてあげることで、本人は自分を保つことができ、力を発揮できるのです。そして、エネルギーを与えてくれる賞賛者であるあなたを大切に思うようになります。自分の真の理解者だと見なすようになるのです。」

 真の理解者だと思われると、多少の耳の痛いことは聞いてくれるようになります。ですから、賞賛の鏡になってくれる人の忠告は聞くようになります。しかしここで注意が必要なのは、次の点です。

あなたのほうが露骨に主導権をとろうとしたり、非難するような言い方をしてしまうと、逆鱗に触れることになります。あなたは信用を失い、もはや出来損ないの鏡で、自分には不必要だと見なされるようになります。本人には、自分の悪口を言うような鏡は一番不要なものなのです。

 それまでどれほど重要視されていた人でも、この点を踏み誤ると切られてしまうことがあるので、特に注意が必要です。
 

競争相手とみなされない

 
 自己愛性パーソナリティー障害の人は「何でも競争相手、ライバルとみなしてしまう傾向」があります。気づかないうちに勝ち負けを競う競争相手とみなされてしまうことがあり、そうすると「攻撃的な傾向やさげすむような態度」などが向けられるようになります。

 これは嫉妬深さとも関係がありそうです。上司にこのタイプの人がいる場合は、いつの間にか競争相手とみなされると、成果を上げれば上げるほど冷たい態度を取られたり、ケチをつけられることになりますので、ご注意ください。大きな成果を上げたときほど相手を刺激しないようにし、相手から警戒されない配慮が必要です。

 自分を支えてくれる人に対してすら、そういう関係になりがちなので、油断は禁物です。注意深く。常に「勝ち負け、優劣を競うような関係」にならないように注意してください。

 
手足にならない

 
 自己愛性パーソナリティー障害の人は自分中心の考えが強く、図々しいところがあります。自分のために人がしてくれても当然であると見なし、親しくなればなるほど厚かましい要求をしてくるようになりがちです。

 このタイプの人は内心で、「他人はすべて自分のために働いてくれる存在くらいに思っている」ので、「少し親しくなると図々しい要求をあれこれ突きつけてくる」のです。しかも、してもらったことに感謝しませんので、やらされる方はストレスがたまります。かといって、いうことを聞かないと大変です。

思い通りに動かなかったりすると、癇癪玉を炸裂させ口汚く罵ったりします。あなたが親切でやってあげていると、いつの間にか召使のように見なされてしまうのです。逆にあなたが何か困って頼みごとをしても、自分の特にならないことはあっさりと断られてしまうのが落ちです。」

 このタイプの人と付き合っていると、知らず知らずのうちに、自分の手足のようにさせられることがあるので、気を付けて下さい。それが当然であるかのようにふるまいますので、主人と下僕の関係が固定化されていきます。

このタイプの人の特徴は、突然、自分勝手な頼み事や要求をしてくることです。そういう場合、相手の振る舞いがどんなに丁重でも取り合わないことが最善です。一度取り合うと、どんどん面倒事に巻き込まれたあげく、感謝されず、逆に憎まれ口を叩かれたり、恨まれて終わることになりかねません。このタイプの人が身近にいる場合は、手足となることをはっきり断ることです。それを許してずるずると関係していると、あなたのほうが病気になってしまします。

 もっと困ったことに、自己愛性パーソナリティー障害の人はパワー・ハラスメントセクシャル・ハラスメントが起こりやすいので、気を付けてください。自己愛性パーソナリティー障害の方が社長の場合、この人の周りの社員や特に秘書は、そうした被害にあうことが少なくありません。そうした場合には、「行き過ぎた行為に対しては我慢せずに、しかるべき機関や人物にすぐに相談し、対応する」ことです。

 実は、「自己愛性パーソナリティー障害の人は強そうに見せていても実は小心で、体面を気にする」ので「非をなかなか認めないものの、第三者が介入すると抑止効果はてきめん」です。

 ですから、決して泣き寝入りせずに、公的な機関や弁護士などに勇気を出して相談してみてください。その場合、いつ何があったのか、きちんと記録をとっておいてください。


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